Distributionの送信

Distributionの送信については、次の節を参照してください。


配布プロセスの理解

Distributionの作成および送信プロセスを次に示します。通常はこの順序で実行されます。

  1. Distributorを設定し、スケジュールを決定します。 Distributorを作成するには、ZENworks 6.5 Server Management Program CDのインストールプログラムを使用する必要があります。

    Distributorについては、DistributorおよびDistributorオブジェクトの更新スケジュールを参照してください。

  2. Subscriberを設定し、スケジュールを決定します。 Subscriberを作成するには、ZENworks 6.5 Server Management Program CDのインストールプログラムを使用する必要があります。

    Subscriberの重要な設定には、必要なDistributionを保持するChannelへのSubscriberの関連付けがあります。詳細については、SubscriberとChannelの関連付けを参照してください。

    Subscriberについては、SubscriberおよびSubscriberオブジェクトの抽出スケジュールを参照してください。

  3. 必要なポリシーを設定します。 ポリシーパッケージを配布する前に、必要なポリシーを含むポリシーパッケージをConsoleOneまたはiManagerで作成する必要があります。

    ポリシーの詳細については、サーバポリシーの設定を参照してください。

  4. Distributionの作成、設定、およびスケジュール設定を行います。 Distributionオブジェクトの作成には、ConsoleOneまたはiManagerのどちらも使用できます。

    設定するDistributionの複雑さにもよりますが、この作業は、プロセス全体の中で最も時間がかかる場合があります。DistributorとSubscriberをセットアップし、Distributionオブジェクトを作成した後は、Distributorのルーティング階層を使用して、ファイルとポリシーをSubscriberサーバに配布するだけです。

    Distributionオブジェクトのスケジュールは、Distributionを個別に送信しない場合に役立ちます。

    Distributionについては、DistributionおよびDistributionオブジェクトの構築スケジュールを参照してください。

  5. Channelの作成、設定、およびスケジュール設定を行います。 Channelオブジェクトの作成には、ConsoleOneまたはiManagerのどちらも使用できます。

    通常は、Distributionごとに新しいChannelを作成します。一般に、配布されるDistributionとChannelが対応していることで、配布システムはより管理しやすくなります。ただし、複数のDistributionが相互に関連し、Channelに登録されたすべてのSubscriberがこれらのDistributionをすべて必要としている場合などは、複数のDistributionを1つのChannelに含めることができます。たとえば、1つのChannelが複数のDistributionを保持し、各Distributionに異なるウイルスパターン更新が含まれる場合などです。

    Channelオブジェクトは、通常、Distributionの送信を制御するのに最適なオブジェクトです。スケジュールに[Never]を設定すると、Channelのリストに含まれるすべてのDistributionの配布プロセスが停止します。

    Channelについては、ChannelsおよびChannelオブジェクトの送信スケジュールを参照してください。

各Tiered Electronic Distributionオブジェクトで設定したスケジュールに従って、Distributionが構築、送信、および抽出されます。

配布プロセスについては、基本配布プロセスを参照してください。

これらのプロセスのいくつかは、Server Managementのインストール時やシステムの初期設定時に完了している場合があります(インストール後の設定を参照)。


単一のDistributionの強制送信

通常の更新、構築および送信スケジュールとは別に単一のDistributionを送信する場合、Channelの送信スケジュールがまだ開始されないときは、iManagerでZENworks Server Managementの役割のみを使用し、この配布プロセスを手動で強制的に実行できます。

単一のDistributionを強制的に送信するには、次のいずれかの操作を実行します。

SubscriberはDistribution全体を受信するとすぐに、Subscriberの抽出スケジュールに従って抽出します。


親SubscriberによるDistributionの送信

Subscriberは、Distributionを受信して抽出できますが、Distributionを他のSubscriberに転送することもできます。Distributionを転送するSubscriberは、親Subscriberと呼ばれます。

親Subscriberは、転送するDistributionについて登録を必要としません。Distributionを受信して、下位のSubscriberに転送するだけです。下位のSubscriberでは、次の設定が実行されています。

Distributionを転送する親Subscriberをセットアップするには

  1. Subscriber(以後、子Subscriberと呼ぶ)がDistributorのルーティング階層(Distributionを所有するDistributor)に属さないため、このDistributionを受信できない子Subscriberオブジェクトを特定します。

  2. そのSubscriberオブジェクトのプロパティで、[General]>[Settings]の順にクリックし、[Parent Subscriber]フィールドで、Distributorのルーティング階層内のSubscriberオブジェクトを参照し、選択して、[OK]をクリックします。

    これにより、選択したSubscriberが親Subscriberとして設定されます。この設定は、親Subscriberのオブジェクトプロパティでは保持されず、子Subscriberのプロパティでのみ保持されます。

  3. 子Subscriberだけが関連付けられたChannelオブジェクトを作成します。

  4. Distributionを作成し、子SubscriberのChannelに関連付けます。

  5. このDistributionを送信します。

    このDistributionは、子Subscriberが登録されたChannelにのみ関連付けられているため、親SubscriberはこのDistributionを抽出せず、子Subscriberにそのまま転送します。

    親Subscriberは、Distributorのルーティング階層内にあるため、Distributionにアクセスして転送します。ただし、子SubscriberはこのDistributorにアクセスできないため、Distributionへのアクセスは親Subscriberによって実行される必要があります。

子Subscriberに対して親Subscriberを指定しても、子Subscriberは、親Subscriberが登録されたChannelに登録されたままにできます。子Subscriberは特定のDistributorのルーティング階層にアクセスできるため、親Subscriberが子Subscriberに転送しなくても、2つのSubscriberはChannelのDistributionを受信して抽出できます。重要な点は、必要なDistributionを所有するDistributorが、親Subscriberを使用せずに子SubscriberにDistributionを送信できるかどうかです。


ツリー間のDistributionの送信

External Subscriberを使用すると、あるツリーから別のツリーへDistributionを送信できます。別のツリーへ送信するには、次の手順に従ってください。

  1. Tiered Electronic Distributionが両方のツリーにインストールされていることを確認します。

    次の手順では、TREE1はDistributionが作成されるツリーを表し、TREE2はそのDistributionを送信する他のツリーを表します。

    TREE1からDistributionを受信するTREE2のサーバには、Subscriberソフトウェアをインストールする必要があります(TREE2のSubscriber)。

    Tiered Electronic Distributionのインストールについては、『Novell ZENworks 6.5 Server Managementインストールガイド』の「NetWareおよびWindowsへのインストール」を参照してください。

  2. TREE1でExternal Subscriberオブジェクトを作成します。

    このオブジェクトに指定したIPアドレスまたはDNS名が、Distributionを送信するTREE2のSubscriberサーバと一致していることを確認します。

    External Subscriberの作成手順については、External Subscriberの作成と設定を参照してください。

  3. TREE1でDistributionのChannelを作成します。

    Channelの作成手順については、Channelの作成と設定を参照してください。

  4. ステップ 2で作成したExternal Subscriberオブジェクトとステップ 3で作成したChannelを関連付けます。

    TREE1のその他のSubscriberを、このChannelに関連付けることができます。

    SubscriberとChannelの関連付けの手順については、SubscriberとChannelの関連付けを参照してください。

  5. TREE1でDistributionを作成します。

    Distributionの作成手順については、Distributionを参照してください。

  6. このDistributionをステップ 3で作成したChannelと関連付けます。

  7. TREE2のExternal SubscriberサーバがDistributionを受信したことを確認します。